学生ビザだと引越し荷物に関税がかかる?

移住を目的として渡航する人でも、最初から永住ビザやワークビザが取れるわけでなく、最初はビジタービザや学生ビザというケースが多いと思う。

最近、日本で引越し荷物を手配しようとしたら、学生ビザだと関税が高いと業者に言われたので、全部郵便小包で送るという人の話を聞いた。

ぼくは関税に関しては素人なのだけれど、少し疑問に思ったので、NZ Customs Service(税関)のWebサイトで調べてみた。

確かに永住権か、12か月以上のワークビザまたは3年以上のビジタービザがないと、household(日用品)についてno Customs chargesには該当しないと書いてある。つまり普通のビジタービザや学生ビザでは、householdにも関税がかかるということになる。

http://www.customs.govt.nz/travellers/Household+effects/When+no+Customs+charges+apply.htm

引越し荷物のほとんどは、本人には大切なものであっても、客観的に金額で評価するとあくまでも中古品なので、それほど大きな金額にはならないはずだ。たとえば12-23か月所有していたものは50%の減価償却が認められる。

http://www.customs.govt.nz/travellers/Household+effects/When+Customs+Charges+are+Payable.htm

関税の税率は、品物の種類によって異なり、accompanied baggageであれば0%,5%,10%のいずれかで、関税が0%の品物もたくさんある。

http://www.customs.govt.nz/travellers/Arriving+in+New+Zealand/Customs+Charges.htm

この関税率の表は見ていると楽しい。Albums (photo)は0%でApparel:- women'sは10%、- babies'は0%なのに、Baby strollers(ベビーカー・乳母車)は5%。Snow Skiは0%だけど、Water Skiは5%。Stonesは0%だけどJewelleryは5%などなど。

Accompanied baggageは原則として旅行者と一緒の航空機等に搭載しなければならないが、Clothing and other personal effectsは、売ったり譲ったりするものでなければ、別に送ってもaccompanied baggageと認められる。

http://www.customs.govt.nz/travellers/Arriving+in+New+Zealand/Allowances+%28Concessions%29/Clothing+and+other+personal+effects.htm

Accompanied goodsは一人あたり700ドルの控除がある。ただし、子供は自分の使うものだけ。

http://www.customs.govt.nz/travellers/Arriving+in+New+Zealand/Allowances+%28Concessions%29/Accompanied+Goods+Concessions.htm

基本的にPacking Listは自己申告であるから、Itemごとの関税率の表をよく見て、うまくリストを作れば、一人700ドルの控除もあることであるし、かなり課税価格は抑えられるのではないだろうか。

とは言っても、関税は送料を加えた額に対してかかり、さらに全体(品物-控除+送料+関税)に対して15%のGST(消費税)がかかるので、結構な金額になるというのはもっともかもしれない。

だからといって郵便ならば自動的に関税やGSTが免除になるということはなく、個人から個人宛のギフトで、金額の小さなものについては煩雑なので見逃しているということだろう。だから一度に大量の荷物を送ると、当然税関でも目をつけるのではないかと思う。

税関で強制的に課税されるよりも、初めからAccompanied goodsと言ってプロの通関業者を通じてきちんと申告した方が、有利なような気がするのだが、どうであろうか。