日本にいながらにしてニュージーランドの銀行口座を開設できるのか

できますよ。
ニュージーランドの主要銀行のすべてが、これからNZに移住する人が、渡航前にメール等で銀行口座を開設することを受け付けている。
ANZ New Resident Services
Moving to New Zealand - ASB Bank New Zealand
Westpac New Zealand Moving to New Zealand
National Bank: Moving to New Zealand
Moving to New Zealand - BNZ
Moving to New Zealand? - Kiwibank
口座を開設したい旨をWebフォームなどで、申し込む。担当者とメールなどでやりとりをした後、口座が開設されると口座番号を教えてくれる。この時点ではニュージーランド国内の住所はいらない。
口座番号が分かるので、あらかじめ日本など海外から自分の口座に国際送金をしておくことができる。ただし、渡航後実際に窓口に出向いて、本人認証をするまで、引き出すことはできない。インターネットバンキングなども使えない。しかし、金利がつく口座であれば、この間の金利もつく。逆に口座管理料がかかる口座であれば、口座管理料が引かれる。
渡航後、支店に出向き、パスポートなどを提示すると、初めて口座がアクティブになる。キャッシュカードやインターネットバンキングなどもこのとき頼む。キャッシュカードなどを受け取るためには国内の住所が必要だが、それほど厳密に住所確認はされない。滞在中のサービスアパートメントか、エージェントのオフィスでも書いておけばよい。
これはこれから移住する人にはとても便利だ。どうせ銀行口座なんか窓口に行けばすぐできるでしょ、というとそう甘くない。
窓口で口座を作りたいというと、パスポート等の身分証明書はもちろんだが、公共料金の請求書など住所が証明できるものを提示してくださいと言われる。これで来たばかりの人はくじける。窓口によっては、長期滞在できるビザがない人はダメといわれることもある。
それに、出発前に口座番号が分かるので、あらかじめ日本からお金を送っておける。インターネットバンキングで国際送金できる日本の銀行は多くない。ほとんどは窓口に出向かなければならないので、渡航してからでは窓口に行けない。インターネットバンキングでできるところでも、送金先の登録に日数がかかる。
日本とNZとの間の国際送金は、日本円でもニュージーランドドルでも送れる。円での送金を勧めるNZの業者の広告では、ニュージーランドの方が両替レートがよいと言うが、キャッシュならともかく、電信送金では必ずしもそうとは言えない。
日本でNZドルの外貨預金やFXを提供する金融機関は多く、競争があるが、逆はそれほどでもない。日本で、よいレートを提供している金融機関の外貨商品を購入し、それをNZドルのまま送金してもらうのがよい。
日本の金融機関は海外送金の手数料が高いが、金融機関や手続き方法(口座の有無、インターネットバンキングか窓口か)などによって大きく異なるので、よく調べた方がよい。
ぼくの知る限り、銀行で送金手数料が安いのはCitibank、両替のレートがよいのは新生銀行だ。他にもFXの会社や証券会社等でレートがよいところもあるが、外貨のまま引き出せない(海外送金ができない)ことが多いので、口座を開設する前に確認した方がよい。
日本の金融機関は日本に住所があるうちでないと口座が作れない。渡航してしまったら解約させられることはないが、新しく口座を作ることはできない。
ぼくが日本にいる頃利用していた某大手証券会社は太っ腹で、外貨のまま日本国内の銀行の外貨預金口座に手数料なしで振り込んでくれたので、利用させてもらった。しかし、普通はそんなことはできないか、国内であっても外貨の場合には数千円の手数料がかかる。
NZの銀行は海外からの送金の受け入れに手数料を取ることがある。これは、各銀行のサイトのFeeというところを注意深く見るとわかる。また、途中経由する銀行が手数料を引くことがある。これは、あらかじめインターネットで検索しても情報がなく、やってみないと分からない。しかし、新規参入組のK銀行あたりは要注意だ。
これらの手数料を避けるためには、日本の銀行の窓口に出向き、NZドル建ての送金小切手を作ってもらうという方法がある。これを自分が渡航するときに鞄に入れて持っていき、NZの銀行の窓口で自分の口座に入金するというやり方だ。NZの銀行はNZドル建ての小切手の入金に手数料を取らない。
過去(2006年10月)の記事 続:NZ移住Blog おすすめの送金方法は?