就職決まったので就活について書いてみる(その1)

前から書いているように、昨年12月に失職して以来7か月以上にわたって就職活動中だったのだが、幸いつい先週某社からジョブオファーをいただくことができた。
SEEKやTrademeで応募できそうな案件に応募 → 募集しているエージェントに呼ばれて登録 → 「今回は残念でした。あなたに会う案件を探しておきます」
という流れを繰り返し、ウェリントンにあるほとんどのエージェントに登録したと思う。それ以降は、SEEKを見ても、もう登録したエージェントばかりで、正直なところ応募するところがなくなっていた。
それでもときどき、以前登録したエージェントから、案件の紹介があり、CVを出してもらったりして、中には面接まで行くときもあった。だから仕事をしていないからといって、いつ携帯に電話がかかってくるかわからないので、気が抜けない。家でも携帯をいつもポケットに入れておいた。

失業中の生活費

前の記事に書いたように、Jobseekers' support という失業手当があって、夫婦ともに仕事をしていないと倍額がもらえるので、家賃や住宅ローンを払うには足りないだろうが、うちはローンは終わっているので、まあ食っていく分には困らなかった。それと別に、IRD(税務署)からFamily Tax Creditという、所得と家族構成に応じた児童手当みたいなのがもらえるので、旅行のような大きな出費がなければ、貯金は減らなかった。(増えもしないが)
ちなみに、もともと予定してチケットも買ってあった一時帰国があったが、海外に行っている間は失業手当の支給は停止される。事前と事後に報告が必要だ。
Family Tax Creditは短期の海外旅行は関係ない。ただし年間所得見込みに対して支給額が決まるので、今までたくさん稼いでいた人が年度の後のほうで失業しても、翌年度までもらえない(またはちょっとしかもらえない)。逆に年度の途中で就職すると、年間所得が見込みよりも多くなるので、翌年度に精算しなければならない。精算しないで1年分を翌年度にまとめてもらうという受け取り方と、見込みで週割でもらって翌年度に精算するという受け取り方があって、選べる。

失業手当をもらっている人の義務

失業手当はタダではもらえない。ときどきWork and Incomeに呼びだされて、セミナーに参加させられたり、状況確認の電話がかかってきたりする。セミナーも役に立つのならば良いのだが、アナリストプログラマーのようなプロフェッショナルな職種の求職には少し当てはまらないような初歩的な内容が多く、少々つらい。

学校にいく

一時帰国から戻ってきてから一念発起して学校に行くことにした。理由としては、

  • 技術面接でよく聞かれるオブジェクト指向プログラミングなどの初歩的な知識が自分に欠如していると気づいたから
  • Work and Incomeに呼び出されたりするのが鬱陶しいから
  • 暇だから

というところだ。
いくつかのポリテクのソフトウェアエンジニア向けのコースを検討して、行くことにしたのは、Computer Power Plus (CPP)というところだ。CBDの普通のオフィスビルの中に入っている。ここのユニークなのは、一般的なクラスルームでの集合授業はほとんどなく(少しはある)、ほぼすべての科目が、セルフペースでのセルフスタディということだ。学校に行く時間は決まっている。ぼくは午前中のシフトを選んだので、朝7時半から12時半の間、学校に行き、どこでも空いているPCの前に座り、与えられた教材を読みながら、PCで実際に試したり課題をやったりすることができる。(ログインすると今やっている科目の環境のVMが呼び出されて立ち上がる。)
卒業するまで仕事の紹介はしてくれないわけだが、ぼくの場合には卒業を待たずに仕事が決まってしまう可能性もまだ十分ある。その場合、午前中のシフトから夕方のシフトに替えてもらって仕事を続けながら卒業を目指せるという点も決め手だった。
一般のポリテクの場合には、年2回しか入学チャンスがなく、入学したタームにやりたい科目が開講されていないということも多いが、CPPの場合には、開講は毎週なので、いつでも入学でき、決められた順番とはいえ、自分のペースですべての科目を学習することができる。
モジュール(科目)ごとに標準的な学習時間数が決められており、アセスメントを受けて、合格すると、次のモジュールに進める。
ぼくの場合には経験者ということもあって、知らないこともたくさんあったとはいえ、理解が早く、ここまでのモジュールは標準スピードよりもかなり早く終わらせることができている。全部で1年間のコースだが、すでに10週間でもう半分以上終わってしまった。早く卒業できれば、早く仕事を紹介してもらえる(つまり早く収入が得られる)というのも魅力であった。
NZQA認定のコースなので、留学生もたくさんいるし、国内の学生はスチューデントローンの対象になる。スチューデントローンの対象ということは、他に収入のないフルタイムの学生は、スチューデント・アラウアンスがもらえる。この金額はJob seekers supportと同じ。最低限度の生存に必要な費用ということで物価などから統計的に求めた金額のようである。しかしJob seekers supportほど審査が厳しくなく、Job seekers supportではもらえなかった、住居補助みたいな追加支給も(わずかだが)加わり、受け取り金額は増えた。もちろん、Job seekers supportのようにちゃんと求職をしているか追及されることもない。学費はスチューデントローンなので、いずれ収入ができたらそこからIRDによる天引きで返済しなければならないが、スチューデント・アラウアンスは返済する必要はない。
なお、Jobseekers' supportやスチューデント・アラウアンスのようなベネフィットの受給資格は、永住権取得後2年間継続して住んでいることが必要である。(その他にも諸条件があるので、必要な人はウェブサイトで確認をしてください。)
長くなったので、続きはまた後日。