仕事を探す(その5 エージェントとの電話)

前回は、ジョブエージェントの懐に飛び込んで彼らの駒になろう、と書いた。

インターネットの求人広告には、たいてい申し込みフォームがあって、必要事項とCV(履歴書)をアップロードできるようになっている。

カバーレターも添付できるものもあるが、カバーレターはCVを読んでもらうためのものだから、添付ファイルではなくて、内容をコピーして自由記入欄に貼り付けたほうが良いだろう。そうすれば受け取った人はメール本文として目に触れるのではないかと想像される。

送信しただけで相手からの連絡を待っていると、たいてい何の連絡もない。ぼくの経験では1週間以内に連絡があることは半分もない。たくさんの応募があるので、一つ一つきちんと読んではいないと思うべきだ。

送信してから1-2週間経って忘れた頃に、「Unfortunately (残念ながら)...」で始まるメールがくればいい方だ。大半はナシのつぶてと言ってよい。

相手がたまたま興味を持ったときは、必ず携帯に電話が来る。それもいきなりだ。出なかったら、たいていはそれで終わりだ。2回目はない。出ても「運転中だから後でかけてください。」などと言おうものなら、もう次はかかってこないと思っておいて間違いない。*1

もちろん、こちらからかけたほうがよいのは言うまでもない。この場合、こちらの方が売り込み営業でエージェントの方がお客様だと思った方がよい。「お客様」は気まぐれだ。オフィスの電話番号は個人別ということが多い。忙しい人はたいてい席を外していてアンサリングマシンが応答する。こちらの名前と電話番号を録音しても、折り返しの電話がかかってくることは期待できない。間をあけてしつこくかけ続けるしかない。

電話がつながったら、聞かれることはたいてい同じだ。だから突然の電話であわてないように準備しておくのが良い。用意しておけば難しい質問ではない。それにいつも聞かれるのでそのうちに答えるのもうまくなる。

  • なぜ仕事を探しているのか
  • 経験は何年か(CVに書いてあっても聞かれる)
  • いつから始められるか
  • 期待する待遇は(この聞き方はいろいろある。Remunerationとか、Packageとかが多い。Salaryのようなストレートな言い方はあまりしない。)
  • 現職でいくらもらっているか、給与以外のベネフィットは
  • PermanentかContractorか(正社員か派遣か)

これらの内容は、CVやカバーレターに書いてあっても関係なく聞かれる。いちいち丹念に読んでいないのか、とりあえず会話をして受け答えの様子を見ているのか、どちらかか多分両方だろう。

これは面接ではないので、「あなたにとって仕事とは?」とか、「あなたの同僚はあなたのことをどう評価していますか?」みたいな難しい質問はここでは聞かれない。

しかし、受け答えがしどろもどろだったりすると、英語ができないと思われるのか「もう結構です。」みたいに言われて、終了ということもある。

無事これらの質問に答えられたら、「では一度お会いしましょう」ということになる。場所や時間が決まったら、ちゃんと確認のメールをくれる人が多い。オフィスの地図や駐車場の場所までつけてくる人もいる。

今日のまとめ

  • たくさん応募があるので受け取った人はいちいち読んでいない。
  • たいてい返事は来ない。
  • こちらが売り込み営業でエージェントの方がお客様。電話を待たずにこちらから電話する。
  • 電話で聞かれることは決まっているので答えを準備しておくこと。

次回はエージェントの面接で何を聞かれるかについて。

*1:たまには本当にまた電話してくれる神様のようなエージェントもいる。