モーニングティー

会社で誰か異動などでいなくなる人がいると、午前10時くらいからモーニングティーがある。日本なら夕方から居酒屋で送別会をするところだが、ニュージーランドでは勤務時間外にそんなことはしても、参加者が少なくてあまり意味がないだろう。

モーニングティーといっても紅茶は出ない。ティーもコーヒーももともとキッチンにあって飲み放題だから飲みたければ自分で淹れる。そうではなく、スコーンだのマフィンだとかのフィンガーフードを会社のお金でケータリングしてくれる。そこで時間になるとフロアの休憩コーナーにみんな集まって立食パーティーのようになる。

一通り歓談したところで、いなくなる人のボスから紹介があって、いなくなる人が簡単に挨拶して、寄せ書きか何かをプレゼントして、再びご歓談タイム。食べ物がなくなったら三々五々席に戻るという感じだ。せいぜい30分くらい。

会社や組織によっても違うだろうけれども、他から来た人も特に違和感はないようで、こういうのはニュージーランドでは一般的なようだ。

もともとニュージーランドにはモーニングティーの習慣があって、モーニングティーとアフタヌーンティーの休息時間が権利として認められている職場も多いようだ。学校などでもよくある。この場合のお茶菓子(ともちろんお茶)は学校や会社持ちというのが一般的だ。

もちろんモーニングティーやアフタヌーンティーの習慣はその昔イギリスから来た習慣だが、イギリスから来た人に言わせると、いまどきそんな習慣はとっくにない、のだそうだ。なるほど第二次大戦前ならいざ知らず、現代ロンドン・シティのビジネスマンが、10時にスコーンを食べている図は想像できない。

これも、ニュージーランドののんびり具合を語るエピソードということで。