IELTSの勉強方法

【ご質問】
永住権申請に必要な英語の点数IELTS6.5が取れません。どのように勉強したのですか。

【お答え】
永住権審査の必須条件であるIELTS6.5は、普通に生活するのに必要なレベルを超えて、不必要にハードルが高いので、こちらの新聞で問題にしているのを見たことがあります。普通に仕事をしているとIELTS対策の勉強ができないので、長く暮らしていても、まじめに仕事をしている人がかえって永住権が取れないという、皮肉な状況がよくあると聞きます。周囲の話から総合すると、特に試験対策をしない限り、普通に生活しているだけでは、IELTS6.5は難しいと思われます。

ブログの最初の方を読んでいただくと分かるのですが、私も最初は全然対策せずにぶっつけ本番で6.0すら取れませんでした。問題に特徴があるので、対策を取らないと必要な点数を取ることはおろか、実力相応の点数もままなりません。

当時は受験後3か月は続けてテストを受けることができなかったので、次のテストを受けるまでの3ヶ月間、安くない費用を払って、日本では珍しいIELTS対策講座を受講しました。普段はとても時間どおりに退社できるような会社ではなかったのですが、周囲に事情を説明して、週に1回は定時で退社し、夜間の授業を受け、週末は模擬問題を繰り返し解いて、どうにか3か月後に必要な点数を取ることができました。

平均6.5ということは半分は7を取らなければならないということです。ライティングとスピーキングには0.5単位はありませんし、ある程度採点者の裁量がありますから、6.5の実力があっても6になるかもしれません。また模擬問題を解いても自分では点数が予想できないのでライティングとスピーキングで7をアテにすることは危険です。そこでリーディングとリスニングで確実に7以上を取れるようにしておかなければならないのです。

リーディングとリスニングは模擬問題と模範解答が手に入りますので、これを繰り返し解いて、自己採点で7以上を確実に取れるようになるまでやる。これしかありません。模擬問題を解きながら、分からなかった単語・表現をきちんと調べて覚えておくことが大切です。同じような単語・表現は繰り返しテストでも出ます。

模擬問題で自己トレーニングすべきことは、リーディングは時間配分を守ること、リスニングは試験の指示が流れている間に、書かれている問題や選択肢を先に読んでおくことです。試験では1回しかスクリプトが流れません。模擬問題を解いてみると分かるのですが、同じことを2回聞けば、正解の単語が知らない単語という場合以外、確実にかなり解けるのです。実は2回目はトピックが分かっているから推測が容易なのですね。ですから問題を先に読んでトピックを推測しておくと、かなり楽になります。問題の指示はいつも同じですから、よく練習しているのならば別に聞く必要はありません。

と、エラそうにアドバイスしておきながら、私は試験のテクニックの話をしているだけで、実は実際に使う英語に自信はありません。字幕なしではテレビも何を言っているのか全く分かりませんし、ネイティブスピーカー同士の会話もさっぱり聞き取れません。ただ、試験はあくまでも試験なので、受からなければ意味がありません。必要な人はまずなんとしても受かることを考えましょう。試験の点数イコール実力ではないのですが、試験の点数を上げるために努力したことは、実力をつけるためにも役に立っています。